名著紹介 岩城和平先生著書 恩寵の力/母の力

2022年10月22日

岩城和平先生 読書

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岩城和平先生の著書、三部作のうちの二冊「恩寵の力」と「母の力」を読みました。



非常に面白かった。過去、数百冊は読んだであろうピリチュアル系の本の中でも、一線を画す独特の世界観。


特に宇宙の創造主、マザーについて、ここまで詳細に語った本を私は他に知りません。感銘を受けました。

といってもわたくしめ、本書で初めて岩城和平先生の教えに触れた訳ではありません。実は先生のことは、10年近く前から知っておりました。

音声講座をたくさん購入して、毎日聴いていました。個人セッションや勉強会にも1度参加したことがあります。

和平先生の印象は、柔和にして寛容、平和な雰囲気はまさに名は体を表す、といった感じ。愛が滲み出ています。

恐らく、今の日本のスピリチュアル界隈において、和平先生を超える覚者は存在しないのではないでしょうか?(私が知らないだけかもしれませんが)

しかしながら私は、和平先生の教えの根幹であるマーヤ解きを、まったくやりませんでした。

なんか、面倒臭そう。

聞くだけで満足するタイプなのです。またその時期は、別な瞑想法にも興味があり、そちらを優先して行っていました。

そののち、生活環境が激変したりなど困難な時期が続き、和平先生の教えは忘れていました。

しかし今回、なぜか、ふと先生のことを思い出し調べると、本を出版されているではありませんか。

これは読むしかない!

私の中で、母親に対する愛が強烈に深まっている時でもあり、それがこの本と出会わせてくれたのかも。マザーの教えだけに。関係ないか?

本を読むと心なしか、昔より教えが深化している気がする。この機会に本腰を入れて、先生の教えに取り組んでみようかと思います。


岩城和平先生の用語について
和平先生の教えは言い回しが独特で、神とか、みこころとか、魔境などの言葉が出てきます。キリスト教的でピンと来ない人も多いかも?

しかし神を、「それ」とか「空性」とか「ブラフマン」とか言われても、余計にピンと来ないのです。

私などはピンチの時に、思わず「神さま」といってしまう性格なので、神という表現が、結局1番響くのです。 

実は日本人にとって、もっとも馴染みやすい用語を使っているわけです。実に深く考えられています。


マザーとは
和平先生の教えは、マザーから直接、与えられたものです。マザーとは、神の原初の相対化、「父」なる神に対しての「母」のことです。

「父」なる神が不動なら「母」は動。非顕現に対しての顕現です。この現象世界はすべて二元であり、宇宙はこの分裂によって始まり、「母」の誕生と共に万物は創造されたそうです。

しかし和平先生は、「母」と神を分けて呼びます。「父」なる神がはじめから在るのに対し、「母」は時間の領域の存在だからでしょうか。

そして、唯一絶対なる神は、顕現と非顕現の両方です。ようするに全て。この辺りはかなり難解です。詳しくは本書を読んでください。


マーヤとマーヤ解き
和平先生が、神を分かる体験をしたときの話が書かれてありました。絶対真理に到達したはずなのに、神とひとつになったり、ならなかったりと浮き沈みがあったそうです。

悟りとは不動ではないのか?そんな疑問に答えてくれたのが、あとに出会う「母」であり、その原因がマーヤであることを教えられたそうです。

マーヤという言葉はサンスクリット語のマーヤー(幻想)から和平先生が付けた造語です。観念や概念、条件付けや思い込みなど、真理を覆い隠す間違った認識、誤認のことです。

和平先生の教えるマーヤ解きとは、この誤認をどんどん解いていくことで、真理に目覚めていこうというものです。

どうやって解くかというと、ただひたすら、バカみたいに考える。

瞑想的境地で解いていくとか、実存の奥底に尋ねると答えが来るとかいうものでもなく、脳みそを使って考える。

しかし、マーヤを解くにも「母」の恩寵が必要だそうです。ここがセラピーとも違うところ。

和平先生は、チベットやインドでの修業時代、毎日10時間、リトリートに入ると100日間、毎日15時間以上の瞑想をしたそうです。

それにもかかわらず、マーヤ解きを最も重要視しているところが興味深い。その方が近道なのだとか。

日本というマーヤが強い環境だからこそ、「母」が和平先生に授けた智慧であり、まさに日本人の、日本人による、日本人のための教えといえるでしょう。

和平先生は、そのために日本で生まれた、活仏ともいえる存在です。


みこころと、みこころ解き
和平先生によれば、起こることには全て意味があり、必然です。偶然は存在せず、すべてが神の計画であり完璧です。それがみこころです。

また、マーヤ解きとは別に、みこころ解きをすることを勧めています。なぜこれが私に起こったのだろうか?その意味は?と考えること。

ノンディアリティ(非二元)では「人生のストーリーに意味はない」「それはただ起こった」と説きますが、その真逆。

人生こそが偉大なグルであり、人生とは真の愛を見つけるための旅路である、と和平先生は説きます。

和平先生の教えは、つきつめれば愛です。みこころとは愛であり、「母」の力も愛です。先生の師もまた「空性とは愛である」と表現しました。

その教えが受け継がれているのです。


いざ実践の時 
マーヤ解きと同じ認識系の手法に、アメリカ人の覚者、バイロン・ケイティさんが提唱する「ワーク」があります。

「ワーク」とは、苦しみの原因となる思考から解放されるための手法です。具体的な手順に沿って進めるため、簡単に出来るという利点があります。


しかしマーヤ解きには、これといった手順みたいなものはありません。体系化できないのです。実践しながら経験を積み、学んでいくしかない。

取っ付きにくいという難点はありますが、私も頑張って挑戦したいと思います。これで悟っちゃったら、ごめんなさい。

それでは、今日はこの辺で。皆さま、良いみこころライフを。

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