大草原の小さな家 「にせの牧師さん」に学ぶ幸せの本質

2020年5月16日

映画 /ドラマ

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大草原の小さな家の中に、にせの牧師さんという物語があります。この話には、他者貢献の喜びが描かれています。



あらすじ
被災地の寄付集めのため、旅をしていたオルデン牧師。だがその道中で倒れてしまいます。

たまたま牧師を助けた男が、代わりに寄付を募ると申し出ます。しかしその目的は、集めた物資を持ち逃げするため。

男は牧師の服を盗むと、インガルス一家の住む町を訪れます。牧師の恰好をしているので、人々は彼を簡単に信用してしまいます。

インガルス家の長女、メアリーを助手に付け、寄付集めに励むにせ牧師。

滞在中、町の人達から悩みの相談をたびたび受けます。ときに聖書の話を引用するも、うろ覚えのため、子供に間違いを指摘される危ない場面あり。

しかしこの男、苦労の多い人生を歩んできたせいか、あるいは天性の資質なのか、人の心を理解し、癒す才能がありました。

相談者たちを勇気づけ、立ち直らせてしまいます。

町の人達の信頼を得て、たくさんの寄付金と物資が集まり、あとは持ち逃げするだけ。だが彼はそれを置いて町を去ります。

一体、どのような心境の変化があったのでしょうか?


解説
この物語のメッセージは、他者貢献の喜びです。町の人達は被災地の人々を助けることの喜びを学び、精力的に活動をしたにせ牧師に感謝します。

にせ牧師もまた、町の人達の喜びに寄与できたこと、誰かの役に立てたことの喜びを味わいます。初めて自分の存在価値を見出したのです。

最後に、すべての計画を知っていた妻に、こう言って町を去ります。

いったい何が起きたんだ。初めて味わう感覚だ。

その顔は、とても晴れやかでした。根っからの悪人ではなかったにせの牧師さん。ただ心の満たされない人生が、道を誤らせていただけなのかも。

他者に貢献できたときの充実感は、人間にとって、最も本質的な喜びなのかもしれませんね。


余談ですが
にせの牧師さんを演じているのは、カントリー歌手のジョニー・キャッシュさん。妻役で出演しているのは、実の妻であるジューン・カーターさん。


ふたりの伝記は映画にもなったんですよ。

にせの牧師さんの中で、ジョニー・キャッシュが馬に乗って歌いながら町に登場する場面は、ファンに向けてのサービスですね。

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