純粋な愛に、消費税はかかるのか?

2026年5月3日

私が嫌いな言葉は「マザコン」と消費税別です。


日本人はマザコンという言葉を忌み嫌います。まるで変質者のように扱われます。


私は20代後半まで、母親にべったりでした。抱きついたりしてました。


それを見た姉が、マザコンと言って以来、母は私が抱きつくのを許してくれなくなりました。


それだけではありません。


当時「ちゃん付け」で呼ばれていた私が、いきなり呼び捨て。


兄弟同士で「ちゃん付け」することは珍しくないのに、母親が息子をそう呼ぶと、急に「おかしい」となるのはなぜでしょうか。


私が抱きつくと「暑苦しいから離れて」と嫌がる母。


母がついに自立した瞬間です。あるいは、母の心の中に、社会の常識が入り込んだのかもしれません。


仕方がないので、今度は祖母に抱きつきました。すると祖父が私のことを「ばばコン」と呼ぶのです。


どこか納得がいかない。そもそもマザコンとは何か、という疑問が出てきます。



マザコンの定義

マザコンとは、マザーコンプレックスの略です。


マザコンの定義について検索すると、母親への過度な執着や依存、精神的な自立が出来ていない大人を指すそうです。


マザコン診断などもありますが、何を基準に判断してるのかよく分かりません。「母親の誕生日が分かりますか?」など。


知ってたらマザコンなのか?!


「マザコン男子の特徴」といった記事もあります。


特徴と言うだけあって、母親にべったりだったり、母親とよく連絡を取るといった“見た目”が書かれています。


けれど、それだけで本当に判断できるのでしょうか。


大事なのは、誰の意思で人生を決めているのか、ではないでしょうか。


もし自分の判断で選択しているなら、それは依存ではなく、関係性の近さに過ぎないのかもしれません。



甘えが許されない日本文化

姉や祖父が持つ違和感とは、私が母に甘える姿なのだと思うのです。

確かにその気持ちも分かります。


しかし、それでも私は言いたい。母親に甘えて何が悪い?


人は誰しも、誰かに甘えたくなる瞬間がある。


私にとってはそれが母親であり、祖母だった。子供の頃から甘えてきた相手だからです。



海外と日本文化の違い

海外の映画では、母親の肩に大きな頭を預けて甘える姿が描かれていたりします。

母親もまた、何の違和感もなく「ベイビー」と呼ぶ。

喧嘩のシーンでは、なぜかよく母親の悪口が出てきます。それを聞いてブチ切れする息子。

「母を侮辱するな!」みたいな。母親はまるで急所のようです。

しかし、日本で同じように愛情表現をすると、マザコンという違反切符を切られるのです。


冬彦さんという社会現象

なぜ日本人は、マザコンをこれほど嫌うのでしょうか?

マザコンと聞いて思い出すのが、ドラマ『ずっと、あなたが好きだった』に出てきた、佐野史郎が演じる冬彦さんです。

母親の溺愛と、その愛に執着する息子。

その異様な姿が強烈な印象を残し、「マザコン=冬彦さん」というイメージを世間に定着させました。

あのドラマの冬彦さんと、姉が言うマザコンは同じなのでしょうか。

それとも程度の問題なのでしょうか?

少なくとも私は、難しい選択や重要な局面では、自分で決めてきたつもりです。

アルバムの中に、祖母を抱く私が写っています。私の好きな1枚です。

あのときの自分を、私は間違っていたとは思いません。

純粋なものに、あとから「消費税別」が付くのは、やはり違うのです。